スケルトンリフォーム。 工事のはじめにやっておきたいこと

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コンクリートが好きな虫がいること、ご存じですか?

木造住宅の害虫といえば 「白アリ」 が思い浮かびますが、マンションにも、コンクリートやホコリなどを好む虫が住みついています。

さほど悪さをするものはいませんが、せっかく新しく生まれ変わった部屋で、ダニやシミ虫さんとコンニチワするのは気持ちの良いものではありません。
建設当時、床には細かい木屑などが残っており、また前の住人が生活する上で発生したホコリなども、ちょっとした隙間などから床下に落ちています。 リフォーム工事中、施工者がこまめに掃除はしてくれますが、コンクリートの小さなひびや、ざらざらした面に隠れているものも少なくありません。

また、建設当時よりコンクリートは徐々に「クリープ」を起こします。「ひずみ」とも呼ばれるこのクリープは、時間の経過が経つほどその変位量が増えていきます。築年数が大きいマンションのリフォーム工事では、このクリープ量が大きく、施工の上でも調整が必要です。

スケルトンリフォームの工事を始める際、解体・撤去された状態で是非、実施して頂きたいことがあります。 それは「セルフレべリング材」 の施工です。
セルフレべリング材は、とろとろのセメントペーストで、既存のコンクリートの上に流し込むことで、不陸調整するものです。 上記の点からも、スケルトンリフォームの際には是非、セルフレべリング材の施工をお勧め致します。
池田美枝子/株式会社池田洋二設計事務所+jam

written by 池田美枝子/株式会社池田洋二設計事務所+jam

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